電磁波の観点から見るPCの使い方

ライターにとって、PCは必需品であると同時に大きな電磁波発生源です。しかし、使い方によってPCから受ける電磁波を劇的に減らすことができます。PCの使い方を見なおして、疲労軽減し、作業効率アップを図りましょう。

PCの電磁波対策

f:id:halu-blues:20191117201104j:plain

PCは大きな電磁波発生源。しかも、身体に近い場所で使わなければならないため、多くの電化製品のなかでも身体への悪影響は大きい部類に入ります。

 

「キーボードとマウスを操作する」というだけの動作量に対して、その疲労感は不釣り合いなほど大きいと感じるのは電磁波が多分に影響しているかもしれません。

デスクトップPCの電磁波対策

アースを接続する

アースを接続すると電磁波の発生を大きく抑制することができます。

ほとんどのデスクトップPCやモニターにはコンセントプラグに緑色のアース線が備わっています。本来アースは、機器が漏電を起こした際に、電気を逃がすための配線です。

アースをしっかりと接続すると、本体やモニター全体から発生していた交流電磁波が局所的にしか発生しなくなります。

とくに、身体から離す距離に限界のあるモニターの場合は劇的に変化します。アースをとることでデスプレイ面からの放射電磁波が大幅に抑制されるため、眼精疲労も効果的に抑制します。

 

身体からPC本体をなるべく離す

電磁波は距離の2乗倍で電界電圧が低下します。そのため、本体とモニターを分離できるデスクトップPCを使う場合は、なるべく本体を身体から離すことが大切です。

とくにPC背部の電源部から大きな電磁波が発生するため。身体から離すことが難しい場合でも、せめて電源部を身体から離す向きに調整しましょう。

 

モニターの電磁波

モニターも本体と同じく、画面が見える範囲でなるべく身体から離しましょう。

一般的なデスクの広さでは、端に置いたとしても少々近すぎる距離。最低でも50cmほどは離しておきたいところ。モニターアームや、別途モニター用の台を用いてでも身体から離すのが懸命です。

ちなみに光も電磁波の一種。アースをしていないモニターが発するディスプレイの光は、熱を伴った高エネルギーの放射のように感じられます。これでは、目に大きな負担がかかって当然です。

眼精疲労は肉体疲労に対して疲労感を感じやすい症状であり、執筆作業を妨げる最大要因。ぜひ、モニターにアースをしたうえで距離をとり、大切な目を守りましょう。

モニター選び

モニターのバックライトは、蛍光管タイプよりもLEDタイプのほうが電磁波発生量は少ない模様です。

ただし、USB給電によるモニターは、スマホタブレットと同じ構造。交流電源を直接使用しないため電磁波放射量は少ないと思われがちですが、バッテリー駆動だとしても液晶面から多量の電磁波を放出します。

ヘビーユースの場合は、アースができるしっかりしたモニターを選ぶのがベストです。

ノートPCの電磁波対策

ノートPCを使用する際は、「電源プラグをつないだ状態では使用しない」これが鉄則です。

バッテリーでノートPCを使用している場合は、ほとんど電磁波は放出されません。
しかし、電源アダプタをつないだとたんに、交流電磁波がノートPCに伝播し、大きな電磁波発生源になってしまいます。

しかも、発生源に直接触れて操作するため、身体の電圧は大きく上昇。ノートPCでの作業で感じる疲労は、小さなモニターや、操作姿勢や操作性の悪さだけではないかもしれません。

カフェなどで執筆していると、はじめはスラスラと執筆が進んでいたのに、ノートPCのバッテリーがなくなって電源プラグを接続してから再開すると、どうも執筆がはかどらなくなることがあります。

小休憩によって集中がとぎれたのではなく、それは電磁波によって集中できなくなった状態であるとも考えられます。

 

電源アダプター

ノートPCの電源アダプター自体も大きな電磁波発生源です。
電源アダプターは、送電用交流100V電源から、PCを駆動させるための直流電源に変換するための装置。

電源アダプターもコンセントプラグに差し込んでいるだけで電磁波を放出しているため、使用しないときはプラグごと抜いておきましょう。

やむをえず、電源プラグを差し込んで使わなければならない場合は、アダプタ本体をなるべく身体から離した位置におくことも忘れてはなりません。

 

Wi-Fiの電磁波

Wi-Fiによるデータ通信電波も電磁波の一種。ただし、Wi-Fiの通信電波はマイクロ波と呼ばれる交流電源電磁波よりもはるかに高周波数帯の電波です。

交流電磁波よりも電圧が低いため身体の電圧はそれほど上昇はしないものの、身体の細胞を構成する電子を振動させ熱を発生させます。その原理は電子レンジと同じであり、Wi-Fiの2.5Ghz帯の電磁波は電子レンジと同じ周波数です。

データ通信電波は出力が低いため、身体が電子レンジにいれたお肉のようにホカホカなることはありませんが、敏感な人はそれでも異常を感じてしまいます。5.0Ghz帯はさらに高周波であるため、さらに電子を激しく振動させます。

 

ちなみに5Gは、3.7GHz帯と4.5GHz帯、およびミリ波帯の28GHz帯を用いるため、電磁波過敏症の方は身体の不調を感じる恐れがあります。

 

長時間の使用では有線接続

インターネット通信はできる限りLANケーブルを使った有線接続をつかうことをおすすめします。
モバイルルーターでも、クレードルを使ってLANケーブル接続し、本体を身体からできるかぎり離しましょう。

 

Wi-Fiルーターも電磁波発生源

Wi-Fiルーターを駆動するためには交流100V電源が必要ですから、ルーター自体も交流電磁波を発生させます。ルーターを設置する場所も、受信具合を考慮しつつ、生活空間からなるべく離れた位置に設置しましょう。

PCの使用時間を抑える

PCをつかう前に段取りをある程度決めておいて、PCの使用時間を低減するのも効果的です。

リサーチの少ない記事製作ならば、「キングジム ポメラ」などのテキストエディタを使って執筆。あるいは、記事構成をまとめておくことで、PCの使用時間を圧倒的に低減させることができます。

ポメラを使う

「KINGJIM pomeraキングジム ポメラ)」は、フルキーボードが搭載されたテキストエディタ。執筆に特化した機能が特徴であり、バッテリーの直流駆動であるため電磁波の影響はほとんどありません。

まとめ

「アースをする」「電磁波発生源から距離をとる」「PCの使用時間を短縮する」の3点が、PCを扱ううえでのポイントです。

電磁波の影響をゼロにすることはできませんが、扱い方を習慣化することで、超長期での電磁波の影響を最低限に抑えることができます。

電磁波の影響は非常に軽微なもの。しかし、軽微であるがゆえ、悪影響を受けていることに気づかないのが電磁波のもっとも恐ろしい点です。

電磁波による些細な体調不良や、それにともなう思考能力の低下は、作業効率や精度の低下を招きます。

ライティングだけがライターの仕事ではありません。執筆しやすい、よりよい環境を整えるのもプロライターの仕事です。